博士の愛した数式
結局駒澤大学の優勝で終わった(結構早稲田を応援していたのだが)箱根駅伝も終わった正月4日。
お笑いも飽きてきたので年末にレンタルしたDVDを見ることにした。
何本か借りた中で一番面白かったのは「博士の愛した数式」である。
博士
実は借りる以前において、この映画は(原作本についても同じである)はTVCMの例の”80分の記憶”というコピーしか予備知識を持っていなかった。
従って映画の内容もアルツハイマー的な涙と感動の・・・かと思っていたので特に借りようとも思っていなかったのであるが、借りたい作品はほとんどレンタル中で他に借りたいと思うような作品も無かったので、まあ、主役の2人にそそられて借りてしまった次第である。

そして、見終わった感想は・・・「いい、実に良い!」
アルツハイマーとか涙とかでは無く正に”数論”?・・・恐らくこれ以上の難解さがあると映画ではなくなるであろうが。
靴のサイズから始まり誕生日や座席ナンバーなどある意味、珠玉の数論であろうか。
このブログを構築するに当たり嘗て1年位前に読んだサイモン・シンの「フェルマーの最終定理」から完全数や友愛数などの数論を借りてタイトルやプロフィールなどをつけたのである。
因みに私のブログタイトル”8128”は4番目の完全数を使用しているが、この数字自体には特別な意味合いはなく4ケタが使いやすかった(暗証番号などに当時使った)為で、この映画での2番目の完全数”28”を=江夏豊としたところが実に興味深くストーリーに厚みを持たせているように感じた。
実際私自身親子2代に亘る阪神ファンで村山・小山・江夏・田淵などは正にリアルタイムであり、江夏の王から奪った奪三振記録やオールスター9連続三振などはTVの中継を実際に見ていたのであるから。
世間とかけ離れている数論がベースボールというフィルターで鮮やかに浮かび上がってくる思いである。
この数論を軸に博士の陽の部分がベースボールなら陰の部分が未亡人(義理の姉)である。

映画の冒頭ではあたかも未亡人が厄介者を扱うような暗い影を見る思いがしたが、ストーリーが進むにつれ一旦はそこに愛があったことを表現しながらも、それが非常に難解な愛であることを醸し出している。
それを端的に表しているのが『eiπ+1=0』の数式である。
この数式を調べると正式には”オイラーの等式”と呼ばれるもので、1748年レオンハルト・オイラーによって発見されたものであるそうだ。
で、この式の意味するところは・・・
『この式は、全く起源の異なる重要な定数、円周率 π とネイピア数 e が、極めて基本的な数、0(加法の単位元), 1(乗法の単位元) および虚数単位 i によって結びついているという意味で特異なものであり、その一方、複素解析において非常に重要な等式である。』<ウィキペディアより>
判りますか・・・判らないですよねえ。というか判ってたまるか!の気分ですね。
でもウィキには続きがあって・・・
『この予想外の調和・連関を明らかにすることから、オイラーの等式は、"人類の至宝" とも呼ばれる。』
そう、正に予想外(どこかの携帯とは違います)なんです。
厄介者が実は恋人・・・そして十数年前に止まったままの崇高な(と思いたい)愛。まさに博士にとって未亡人は”至宝”なんです・・・と解釈したい。

博士を取り巻く数論の数々。
陰陽・今昔を象徴する数式が物語る世界観が不可思議な世界へ誘っている様な作品では無いかと感じている。
ぜひとも原作本を読んでみたいと思わせる秀逸な作品ではないだろうか。

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